ROI(対象領域)機能の使用方法と効果・注意点

MicroStudio UserManual

本記事では、カメラサイドバーから設定・使用可能な機能「ROI(対象領域)」について解説していきます。

ROI(対象領域)機能とは

ROI(対象領域)とは、カメラセンサーにて撮像している全体像から、画面に表示させる範囲を指定する機能です。
指定した範囲外の映像はマスクされるため、余分な情報が除外されるというメリットのほか、一部のカメラにおいてはフレームレートが向上するというメリットがあります。

ROIはRegion Of Interest(興味領域)の略称です。

ハードウェアROIとソフトウェアROI

ROIには、使用するカメラセンサー領域自体を制限する「ハードウェアROI」と、カメラセンサー全体を使用した映像をソフトウェア側で処理する「ソフトウェアROI」があります。

ハードウェアROIの場合、使用するセンサーの範囲自体が小さくなる=カメラからパソコンへの送信データが軽量化されるため、フレームレートが向上する要因になります。

これに対し、ソフトウェアROIはデータの総量は変わらず、表示される領域だけを変化させているため、表示領域をいくら小さくしてもフレームレートに影響することはありません(むしろ、ROI機能で画像処理をしている分、フレームレートが低下する場合があります)。

フレームレートの最大値は、カメラごとの性能のほか露出時間の値に影響されます。
例えば、露出時間が1msの場合は理論上1000fpsを上限としたフレームレートが得られますが、露出時間100msの場合はハードウェアROIを使用したとしても10fpsが上限値となります。
※1ms=1/1000秒

ハードウェアROIが適用される機種一覧

ROI(対象領域)機能使用時、ハードウェアROIが適用される機種は以下のとおりです。

機種名 対象の解像度
WRAYCAM-NOA630B 3072 x 2048
1536 x 1024
WRAYCAM-NOA630 3072 x 2048
WRAYCAM-VEX230M 1920 x 1200
WRAYCAM-VEX120 1280 x 960
WRAYCAM-CIX2000 5440 x 3648

ROI(対象領域)使用方法

ROIの設定方法は非常に簡単です。
カメラサイドバーのROI(対象領域)を開いて、以下のパネルを表示させます。

パネルを開くと、プレビュー像の周囲に青色の枠が出現します。
この状態ではROIは適用されておらず、フレームレートもWRAYCAM-NOA630Bの最大値である59.0fpsになっています。

では、実際にROIを適用します。
青枠をマウスドラッグでプレビュー像の内側に向かって動かし、観察したい箇所だけが枠内に納まるように調整します。

この状態で、ROI(対象領域)パネルの「適用」をクリックすることでROIが設定され、観察領域が制限されます。

また、WRAYCAM-NOA630BはハードウェアROI対象機種のため、ROIを適用して撮影範囲を制限することでフレームレートが向上します。

プレビュー時(および動画再生時)のフレームレートは、モニターのリフレッシュレートの制限を受けます。
例えば、200fpsでプレビューを行っていたとしても、モニターのリフレッシュレートが60hzの場合、60fpsを超える映像はモニターが表現できないため、60fpsの映像と200fpsの映像を比べたとしても差が感じられない、ということになります。

高フレームレートでの録画について

ROI(対象領域)を適用し、高フレームレートの動画を撮影する場合、以下のように設定してください。

  1. 録画ボタンをクリック(※クイック録画の設定をしている場合は解除してください)
  2. ビデオフォーマットは「avi」を選択
  3. 「次へ」をクリック
  4. エンコーダは「圧縮しません」を選択
  5. 「次へ」もしくは「完了」をクリック
上記設定で録画を行うと、高フレームレートの動画が撮影できます。
ただし、以下の点に注意してください。
  • 録画フレームレートはパソコンのスペックに影響を受けます。CPU・メモリ・GPUなどの性能が不足する場合、撮影した動画のフレームレートが低くなる場合があります。
  • avi無圧縮ファイルはファイルサイズが非常に大きくなります。長時間録画には適しません。

ハードウェアROIによるフレームレート向上の注意点

ハードウェアROIを使用するとフレームレートが向上することは先述のとおりですが、1点注意点があります。

カメラセンサーは、その仕様上映像の上段から下段に向かって横方向に走査するため、走査する段数に変化がない場合にはフレームレートが向上しません。

例えば、以下の画像ではROIを使用して横長の映像に表示領域を制限しています。
この場合、縦のピクセル数が減少し走査する段数が減っているため、フレームレートが向上します。

これに対し、以下の画像ではROIにより映像を縦長の状態に制限しています。
この場合、横方向のピクセル数は減少していますが、縦のピクセル数=走査する段数は変化していないため、最大フレームレートも59.0fpsのまま、という結果になります。

フレームレートの向上を目的としてROIを使用する場合、縦方向のピクセル数が減少するように領域を設定するよう注意してください。

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