使用している顕微鏡にカメラ接続用のポート(撮影鏡筒)がある場合や、使いたいカメラに応じた適切なCマウントアダプタをお持ちの場合、Cマウント接続の顕微鏡用カメラ(WRAYCAMシリーズ・FLOYDシリーズ)を接続して使用いただけます。

じゃあカメラ接続用のポートが無い顕微鏡にはカメラを取り付けられないの?
そんなことはありません!
WRAYMERでは、カメラ接続用ポートが無い顕微鏡でも顕微鏡写真撮影やデジタル化が出来るよう、汎用性のあるアダプタ「Cマウントアダプタユニバーサルタイプ」を用意しています。
今回は、Cマウントアダプタユニバーサルタイプの使い方や接続方法、使用時の効果について解説していきます。
Cマウントアダプタユニバーサルタイプの仕様
現在、WRAYMERにて販売中のCマウントアダプタユニバーサルタイプは「CマウントアダプタユニバーサルタイプGCシリーズ」です。
CマウントアダプタユニバーサルタイプをCマウント接続の顕微鏡カメラに接続することで、さまざまな顕微鏡にカメラを装着することが出来ます。
GCシリーズには内蔵された光学系レンズの倍率により4種の製品を用意しています。
光学系レンズの倍率が低いほどカメラ撮影範囲を広げられますが、使用するカメラのセンサーサイズ・組み合わせるアダプタによっては撮影像にケラレが生じる場合があります。
センサーサイズとCマウントアダプタユニバーサルタイプ倍率・ケラレ有無の関係性については以下の表をご参考ください。

※ ×印の組み合わせ時には、カメラの映像がケラレます。
Cマウントアダプタユニバーサルタイプの接続方法
Cマウントアダプタユニバーサルタイプを使って、カメラを顕微鏡に接続する方法を解説します。
CマウントアダプタユニバーサルタイプはJIS規格の直筒(Φ23.2mm・Φ30mm・Φ30.5mm)に接続できますが、直筒サイズによって別途オプション品の要否が異なります。
1. 生物顕微鏡などのΦ23.2mm接眼部への接続
生物顕微鏡・位相差顕微鏡等の接眼筒で多く採用されているΦ23.2mm直筒へ接続する場合です。
Cマウントアダプタユニバーサルタイプは嵌め合い径Φ23.2mmで設計されているため、特に別途オプション品は不要です。Cマウントアダプタユニバーサルタイプを装着したカメラをそのまま差し込んで使用してください。
2. 実体顕微鏡などのΦ30mm・Φ30.5mm接眼部への接続
多くの実体顕微鏡の接眼筒で採用されている、Φ30mm・Φ30.5mm直筒へ接続する場合には、それぞれの嵌め合い径に合わせた変換アダプタが必要です。
上記アダプタをCマウントアダプタユニバーサルタイプ嵌め合い部に取り付け、それぞれの直筒に接続します。
補助器具:アダプタリテーナ
Φ23.2mm・Φ30mm・Φ30.5mmの直筒への接続自体は前述の方法で可能です。
ただし、直筒にアダプタを差し込んでいる状態のため、カメラやケーブルに手などが接触すると、カメラが回転したり、場合によっては脱落してしまう恐れもあります。
アダプタリテーナJON34はCマウントアダプタユニバーサルタイプと直筒をそれぞれ3点のネジで固定し、カメラの回転や脱落を防止したり、カメラを任意の向きで固定したり出来る補助器具です。
接続に必須ではありませんが、安全で便利な運用のため、使用をおすすめしています。
3. 等倍Cマウントアダプタへの接続
顕微鏡にCマウントアダプタはあるものの、レンズの無い等倍(1倍)仕様のため、カメラを接続すると撮影範囲が狭くなってしまうというような場合に、Cマウントアダプタユニバーサルタイプを併用することで広い撮影範囲を得ることが出来ます。
この場合に必要になるオプション品はCマウント変換アダプタです。
Cマウント変換アダプタを等倍Cマウントの上部に装着することで、疑似的にΦ23.2mmの直筒を作ることが出来ます。
あとはΦ23.2mmの直筒に接続するとき同様に、Cマウントアダプタユニバーサルタイプを取り付けたカメラを差し込むだけです。
なお、Cマウント変換アダプタCMT232側面には手回しネジがあるため、差し込んだCマウントアダプタユニバーサルタイプの固定が可能です。
各鏡筒への接続イメージ
前述の各鏡筒への接続イメージについては、以下の画像をご参照ください。